Cyclommatus
 マレーからインドネシア・ニューギニアにかけて分布の中心がある属で、日本には産しない。ベトナムには8種程度を産し、インドネシアでは最大 10cmを超える属であるが、ベトナム産の最大はおそらくCyclommatus mniszechi の5cm程度だろうと思われる。
タイからは何種か記録があるものの、ベトナム始めインドシナ半島の本属は誰も手を付けていない状態が続いていたが新大図鑑である程度まとめられた。

Cyclommatus katsurai Fujita, 2010
カツラホソアカクワガタ ベトナム北部の赤いキクロマ。ハザン〜カオバン周辺に産し40mm程度とそこそこ大きくなるが個体数はかなり少ない。


CaoBang

Hagiang

Cao Bang





Cyclommatus mniszechi  tonkinensis Didier, 1927
トサカホソアカクワガタ 基亜種mniszechi (Thomson, 1856)は台湾産。
ベトナム亜種は下記 Ba be(カオバン県)産のものしか見たことはない

Ba be Cao Bang




Cyclommatus nagaii Fujita, 2010
ナガイホソアカクワガタ サパ〜ハザンに産するが個体数は多くない
頭部皺状の部分が小さく、黒色紋も小さいか消失する。基部内歯がやや前を向いて突出するのが特徴であるが、個体数が少ないゆえ個体変異の連続具合が判ら ず、 小型個体の形状は今のところよくわからない。このグループは前脚脛節に微毛が見られるが、生えている範囲が最も狭い

Ha Giang
左の個体は前脛節の毛の状態からvitalisi かとも思ったが、頭部が後半部で狭くなっておらず腹部も 丸みを帯びているのでこちらに入れておく

Cyclommatus pahangensis chiangmaiensis Mizunuma, 1994
パハンホソアカクワガタインドシナ北部亜種(基亜種産地はマレー半島)
普通種ながらベトナムではサパ周辺のみに産するようで、大腮はやや太くつや消し状

Sapa




Cyclommatus tamdaoensis Fujita, 2010
タムダオホソアカクワガタ タムダオ〜カオバン周辺に産する


Pia Oac Caobang


CaoBang


CaoBang


Cyclommatus okudai Fujita, 2010
オクダホソアカクワガタ タムダオ〜カオバン周辺に産する
大腮が左右非対称で、右大腮基部の内歯が二又状、前胸背中央部に太い黒帯がある




Cyclommatus vitalisi Pouillaude, 1913
ビタリスホソアカクワガタ サパ周辺始め北部に多産

Ha Giang





Cyclommatus strigiceps laoticus De Lisle, 1970
ストリギケプスホソアカクワガタベトナム亜種 サパ周辺に普通

Ha Giang

Ha Giang

Ha Giang

Ha Giang