Neolucanus doro Mizunuma,1994
ドロマルバネクワガタ
台湾特産種。台湾産の中〜小型マルバネは形態が似ている多くの個体群が複雑な分布をしており、今後種名や亜種区分の変更がある可能性が大きい。本種の亜種 ssp. horaguchii Nagai,2001は大鹿林道に産する個体群で記載されたが、記載文ですでに【ドロマルバネとアカマルバネの中間的な形態】であると指摘されている。い ずれの産地も鞘翅が黒いタイプと赤いタイプが存在するが、その割合は産地によって異なる。
sisitou
獅子頭
doro
合望山
doro
獅子頭

ssp. horaguchii Nagai,2001
horaguchii
大鹿林道

horaguchii
大鹿林道



Neolucanus eugeniae  Bomans,1991
ユーゲニエマルバネクワガタ
台湾南部に産する。前種やアカマルバネの代置種かと思ったら、どうも混生しているようである。鞘翅のツヤと前胸側縁の形状が異なるので比較的区別しやす い。
ユーゲニエ
六亀
ユーゲ
六亀
ユーゲ
六亀


Neolucanus parryi Leuthner, 1885
パリーマルバネクワガタ
OdontolabisNeolucanus 系ではこの鞘翅の模様はポピュラーなもののようで、 似た模様で形態も少しずつ異なるものが同じ所や近い場所(標高は違うようだ)にたくさんいてもう何がなにやら…。
Doiinthanon
Doi inthanon Thiland
inthanon
Doi inthanon Thiland


inthanon
Doi inthanon Thiland
inthanon
Doi inthanon Thiland


Ciang rai
Chiang Rai



Xieng
Xieng Khouang Laos
Xieng
Xieng Khouang Laos


SVietnam
Dalat S. Vietnam
SVietnam
Dalat S. Vietnam











Neolucanus sinicus  (Saunders,1854)
チュウゴクマルバネクワガタ
 原名亜種は中国中北部に産するが、他に小型で丸みを帯びるssp.championi Parry,1864 鞘翅の赤紋が特徴的なssp.oberthueri Leuthner,1885  眼縁が頭部前方で狭くなっているssp.fuliginatus Mizunuma,1994 大腮先端の上に向いた突起が強大なssp.opacus Boileau,1899 の他、海南島にssp. nosei Mizunuma,1994 と台湾にssp.taiwanus Mizunuma,1994 が産する。
ssp.sinicus?
kokuryuu
黒龍江省 尚志
kokuryuu
黒龍江省 尚志
kokuryuu
黒龍江省 尚志
黒龍江省 尚志 というデータが付いて いるが、本当にこんな所にいるのかいな
ssp. oberthueri Leuthner,1885
yunnan
雲南省
sinicus
広西壮族自治区 大明山


oberthueri
Ratanakiri Cambodia
oberthueri
Ratanakiri Cambodia
oberthueri
Ratanakiri Cambodia
左のカンボジア産は鞘翅の黄紋だけ見れば完全 にssp. oberthueri なのだが、大腮の上反具合や大 腮先端歯の様子がやや異なる上、前胸側縁前方があまり丸くならない

Neolucanus nitidus  (Saunders,1854)
ニティドゥスマルバネクワガタ
中国南部〜インドシナ半島周辺に産し、いくつかの亜種が書かれている。
akamaru
Xieng Khouang Laos
akamaru
Xieng Khouang Laos
akamaru
Xieng Khouang Laos

Xieng Khouang Laos
Xieng Khouang Laos
Xieng Khouang Laos
Xieng Khouang Laos

 これらのLaos産はラベルとしては同産 地。
 色以外に眼縁突起の形状が少し異なる。
 最近飛ばし気味のSchenk氏が2006年にLaos産の新種を記載したらしいのだが、ネットで検索してもよくわからず詳細は不明。
PiaOac
PiaOac
Neolucanus
S.Vietnam






Neolucasp
海南島 五指山
 海南島というのはよくわからない島で ある。マルバネは特産タナカマルバネを産するが、記載時の標本以外、見たことはない。
 左の海南島産のマルバネ、体長40mmほどで、産地から根拠レスに nitidus の亜種 hainanensisで はないかと思っていたが、大図鑑をちゃんと見直したら全然違う。強いて言えば次のswinhoei  に近いが前脛節の形状が異なる。もちろんsinicus の亜種nosei でもない。かといってtanakai の小型個体とも考えにくく、正体不明。



Neolucanus swinhoei  Bates,1866
アカマルバネクワガタ
台湾特産であるが、台湾ではほぼ全島に産し、個体数も多い。
山地の小型個体はドロマルバネに似たものもいて、大型の♂では区別できるが小型の♀をポンと出されたら判らないかも知れない。
与那国島の海岸で漂着個体と思われる記録があるので、マニアックに数えれば日本産のクワガタになる
taiwan
鞍馬山
habon
合望山



Neolucanus insularis Miwa,1929
チャイロマルバネクワガタ
西表島と石垣島に分布。♀の色彩変異の幅は♂より大きい。シイを含んだ林内や周辺の土中に幼虫が見られる。発生には明らかな『波』があり、数年に1度くら いの割合で大発生するが、その場合でも島の中での発生は局地的である。1990年代までは大発生が2年以上続くことも多かったが、近年はほとんどの大発生 が1年限りで個体数も昔ほど多くないように感じる。
chamaru
前勢岳
chamaru
前勢岳
chamaru
前勢岳

chamaru
前勢岳
chamaru
浦内川林道
←単に色彩変異の幅を見せるために並べ たもので、西表島産の色が濃いというわけではない


Neolucanus castanopterus  Hope,1831
カスタノプテルスマルバネクワガタ
似たような配色の♀が2種いるので、この組み合わせが正しいかどうか自信がない。


黒化型
castanopterus
Zongpanailong Kachin
castanopterus
Chin Hillls

Neolucanus melas Didier,1930
メラスマルバネクワガタ
♂は色彩以外は前種にやや似ているが、複眼後方のふくらみが小さいこと、♀では明らかに区別できることから別種と考えられる。
melas
Hkasi Tarunghka Sagaing
sagain
Sagain
melas
N.Myanmar


Neolucanus vicinus  Pouillaude,1913
ビキヌスマルバネクワガタ
ベトナム北部に産するインドシナ半島周辺には似たような大きさのマルバネクワガタが多数分布しており、フランス統治時代に♀で記載された種などもあってや やこしい
この種は頭部がやや幅広で大腮が細い
vicinus
Sapa Vietnam




Neolucanus  pseudovicinus  Fujita,2010
ニセビキヌスマルバネクワガタ 
ベトナム北部に産する。前種に似るが大腮が強く上反して細かい内歯 が並び、鞘翅にやや光沢がある
puseudvicinus
Caobang Vietnam




Neolucanus sarrauti  Houlbe,1912
サラウトマルバネクワガタ
インドシナ半島から中国南部にかけて分布。
サラウトマルバネ
Mt. Pia Oac