Dorcus japonicus Nakane et S.Makino,1985
ヤマトサビクワガタ
鹿児島県佐多岬・徳之島。佐多岬(大隅半島)からの記録は2例だけで、かなりの珍品。徳之島産は飼育品も出回っている。
ヤマトサビ



Dorcus carinulatus Nagel,1941
セスジサビクワガタ
セスジサビ
甲仙
タイワンサビ
甲仙


Dorcus taiwanicus Nakane et Makino,1985
タイワンサビクワガタ
タイワンサビ
台湾サビクワガタの学名
台湾にサビクワガタが産することは戦前から知られていたが、学名は大陸側に産する次種と同じvelutinus が充てられていた。Nakane et Makino は台湾産を区別できるとして1985年にDorcus taiwanicus を記載した。
ところが、Benesh(1960)でMetallacutulus という属(なんかクワガタの属ではないらしいのだが)の一種として記載されたMetallacutulus parvulus Hope et Westwood,1845 (=ヒメヒラタクワガタ)のシノニムとされていた中に、台湾から記載された『Dorcus carinulatus Nagel,1941』というものがあって、その記載文からこれはサビクワガタだとして大図鑑ではタイワンサビにこの学名が充てられた。
一方、1990年代になって「タイワンにヤマトサビがいる」と言われるようになり、1997年に台湾の[自然保育季刊]誌上で記録された。これら2種の関 係を永井・藤井両氏が2005年にまとめ、carinulatus が実は前種であったことから現在では台湾産サビクワガタ2種の学名は表記のように扱われている。
Dorcus velutinus Thomson,1862
ビロードサビクワガタ
veltinus
雲南省
ベルティヌス
Doi Saket
ベルティヌス♀
Doi Saket

Dorcus ursulus Arrow,1938
ウルスルスサビクワガタ
従来ベルティヌスとされていた個体群が区別できる2種を含んでいることから、この学名が充てられたもの。
ursulus
Chudu razi E.Kachin
ursulus
Chudu razi E.Kachin
ursulus
Chudu razi E.Kachin
ursulus
Chudu razi E.Kachin
Dorcus mineti DeLisle,1974
ミネットサビクワガタ
ボルネオ島。見かけはヤマトサビに似ている。
mineti
Kimanis Rd N.Karimantan



Dorcus multicavus Mizunuma,1994
ムルティカブスサビクワガタ
スラウェシ島に産し、このグループとしては大腮がかなり発達する。
multicavus
S.Sulawesi
multicavus
PuluPulu S.Sulawesi


Dorcus fuscescens Didier,1931
フスセッセンスヒラタワガタ
DidierはDorcus で記載したのだが、KrajcikのカタログではなぜかProsopocoilus に移され、そのためなのかbhaskarai という名前もも らっている。
見た感じヒメヒラタに近そうなのでDorcus で良いと思う。
fuscescens
Engano I.







Dorcus bandaensis Okuda,2000
バンダヒラタクワガタ
 インドネシアのバンダ諸島・ロンタル島に産し、野外で得られる個体はほとんどすべてが20mm級の大きさの小型種である。しかし、2006年頃から累代 飼育で多くの個体が得られるようになって、30mmオーバーの個体も珍しくはない。そういった大型の個体では大内歯の先に小内歯が認められ、脛節の毛の感 じなどから意外にサイガ・テルナテ・ギリアンなどに近縁かもしれない。
bandaensis
Banda Is.



Dorcus parvulus (Hope et Westwood,1845)
ヒメヒラタクワガタ
台湾・フィリピンをはじめ東南アジアの島嶼に広く分布する。地域によっては平均的な体色や大腮の湾曲に違いが見られるがその差は軽微。
ヒメヒラタ
Philippine



Dorcus jucundus (DeLisle,1970)
ジュクンドゥスヒメヒラタクワガタ
ルソン島特産。眼縁突起も特徴的だが、大腮先端の上向き突起の形もおもしろい。飼育による累代個体で見る限り特異な生態ではなさそうだが、ヒメヒラタが広 域分布&そこそこ個体数が多いのに比べ本種は野外で得られる個体数はきわめて少ない。、
jucundus
Kayapa N.Luzon
jucundus_man



Dorcus rugosus Boileau,1904
ルゴススサビクワガタ
インド亜大陸中南部に分布している。産地ではそれほど珍品とは思えないが、ブルマイスターツヤやギラファなどの大型種と異なり、こういった種は現地でたく さん入荷してしまったときの対処に困るから高値で集めるわけにもいかないわけで、現地情勢と合わせて入手は難しい。
ルゴススサビ ルゴススサビ rugosus
Nirgilli Hills S.India

Dorrcus cylindricus Thomson,1862
キリンドリクスサビクワガタ
インド北東部〜ネパールにかけて産し、
大腮の発達が悪い種である。 目立つ大型種が産する地域であり、たくさん入荷したときに捌ける虫に思えないため入荷自体は少ないが、ご多分に漏れず少量入荷した活き虫から殖えた個体が 出回っている。ここに図示したものも飼育品。

Tumlingtar Nepal

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